東北大地震後の影響 -- 22011/03/22 12:13

上のグラフは、4月限月のPut 9500円の過去2週間の証拠金の動きを示したものです。

証拠金は下記の式で計算できます。

オプションの証拠金(Span証拠金) = Span Risk – Net Option Value

グラフの青色の部分がSpan Risk、赤色の部分がNet Option Valueです。

 

言うまでもありませんが14日以降は、証拠金が大幅に上昇しています。しかし、上昇の大部分が赤色の部分Net Option Valueによるものだということに注目してください。Net Option Valueは、大体のケースにおいてオプションの価格と一致します。オプション価格が今回のように急激に上昇すると、損切りで買い戻しても、買い戻し代金が大きくて、現金残が減少してしまい思ったほど証拠金不足は解消しないという事態になります。いくらリスク管理を徹底していても今回のような不測な問題が発生し、オプション価格が上昇すると売り建玉を持ったままで逃げ切るのは難しいのが実状です。

唯一助かる手段は、3/11の夕場、または、3/14の早い時点で損失額には目をつぶり、Put売りポジションの手仕舞いしかなかったでしょう。

しかし、リーマンショック時も、ユーロ危機の時も程度の違いはあれ同様なことがおきていました。今回のようなマーケットに大災害が発生した時にどのようなことがおきるかを知っていれば、避難のしようもあったはずです。いつか来るかもしれない大津波に備えて、避難訓練をしていたかどうかで生存率は大きく変わります。

投資家からの追証の取りっぱぐれが多額に上り、証券業務から撤退というところもあるようですが、日ごろから投資家に具体的な避難訓練の方法を教えていなかった自らの責任を自覚しているのでしょうか?

Span証拠金、オプションに関する、ご質問等お待ちしています。一緒に研究、検証しましょう。

証拠金管理プログラム「OPMargin」やExcel VBAの質問も待っています。

 

お時間ありましたら、過去ログ読んでください。興味深いものがありますよ。

http://bigsnapper.asablo.jp/blog/2011/05/26/5881297

 

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